M&A・PEファンド業界あるあるまとめ【連載動画】

M&A・PEファンド業界あるあるまとめ【連載動画】

M&A・PEファンド業界あるあるまとめ【連載動画】

SOGOTCHAのYouTubeチャンネルで連載していた動画に登場する「M&Aあるある」「PEファンドあるある」をまとめました。

なお、本記事の内容はあくまで連載動画の文脈の中で使用されたものであるため、用語の定義等を記したものではありません。

興味のある単語が登場するエピソードを探す際などにご活用ください。

ストーリー概要

PEファンド「ソガッチャキャピタル」で働く松島。

アパレルメーカーの買収案件について2020年9月末にM&Aすべく、日々奮闘する。

M&AあるあるやPEファンドあるあるをまじえながら、PEファンドの日常を描きます!

動画はこちらから

表記方法

  • 五十音順に記載しています
  • キーワードの右にある()書きは、それぞれ以下を意味します
    • (M&A)…M&Aあるある
    • (M&A)…PEファンドあるある
    • (M&A / PE)…M&Aあるある & PEファンドあるある
  • リンクが貼られている単語については、より詳細な解説をしている記事にジャンプできます

IM(M&A)第5話

  • IM(アイエム)とは、インフォメーション・メモランダム(Information Memorandum)のこと。「インフォメモ」や「インメモ」と略されることもある
  • M&Aの分野では、「企業概要書」と呼称されるケースが多い
  • IMには、対象会社の概要や財務情報の詳細などの機密情報が記載されている。このため、M&Aのディールの流れでは、ティーザー(ノンネームシート)で興味を持った買い手候補先が、売り手などと秘密保持契約(NDA:Non-Disclosure Agreement)を締結した後、IMが開示される

EBITDA(M&A / PE)第2話

  • EBITDAとは、償却前営業利益のこと
  • M&Aにおける企業価値評価(バリュエーション)においては、事業のキャッシュフロー創出力を表す指標として、EBITDA(償却前営業利益)が重視される
  • EBITDAは、Earning Before Interest, Tax, Depreciation and Amortizationの略称であり、「イービッダー」と呼ばれることが多い
  • 簡易的に、「EBITDA=営業利益+減価償却費」で算出される
  • 初期的な価値算定で用いられることが多いマルチプル法はEBITDAを基準に計算されるため、M&Aの案件の話をする場合、通常「その会社のEBITDAは…」と、まず最初に議論される

Exit(PE)第9話

  • Exit(イグジット)とは、PEファンドの投資回収のこと
  • ファンドは、資金の運用期間が限定されているため、投資から一定期間経過した後、投資回収を図る必要がある
  • Exitの方法として、①IPO、②トレードセール、③リキャップ(リキャピタライゼーション)の3つが挙げられる

Exit時の流動性(PE)第4話

  • Exit時の流動性とは、平たく言えば「PEファンドが投資した会社が、将来的に売却できそうか?」ということ
  • 誰もが買いたがるような会社であれば「流動性が高い」と表現し、逆に誰も欲しがらないような会社であれば「流動性が低い」と表現される
  • 通常の会社(事業会社)によるM&Aに比べ、ファンドのM&Aの決定的な特徴は「将来、Exitすること(=売ること)を前提に、M&Aを行う」という点
  • Exitの方法として、トレードセール(次の買い手への売却)だけでなく、IPOやリキャップ(リキャピタライゼーション)も考えられるが、Exit時の流動性はPEファンドのExit方針に影響することから、非常に重要な観点である

意向表明書(M&A)第11話、第12話

  • 意向表明書とは、買い手側が提出する「M&Aを前向きに検討したい」という意向を表明する書面のこと
  • 「Letter of Intent」の略で「LOI」と呼ばれることもある
  • 意向表明書は、法的拘束力なし(ノンバインディング)で提示される初期的な書面であるが、買い手候補先が複数いる場合、売り手側は意向表明書に記載されている諸条件(価格や引継期間など)を比較検討し、どの候補先とM&Aの交渉を進めるかを決定する
  • 意向表明書には買い手が希望する取引スキームや取引条件などが記載されるが、通常売り手が最も重視するのが取引価格
  • 買い手は、「安く買いたい」という思いはありつつも、当然売り手として検討可能な価格を提示する必要があるため、買い手は意向表明書の取引価格としていくらを記載するか、戦略的に検討する必要がある

一気通貫型(PE)第24話

  • PEファンドのスタイルとして、大きく2つある
  • 1つは、一気通貫とよく言われるが、投資(買収)を行なった投資担当者が、その後のPMIやバリューアップも担当し、エントリーからExitまでを担当するもの
  • もう1つは、機能別などとも言われるが、「投資までの段階」と「投資後の段階」でチームを分けて、それぞれのフェーズをそれぞれのメンバーが担当するもの
  • PEファンドによって、「一気通貫型」か「機能別型」かの違いがあるため、PEファンドへの転職を考える場合は、きちんと調べておくことが重要

SPA(M&A)第51話

  • SPAとは、株式譲渡契約書のこと
  • 株式譲渡契約書は、英語でStock Purchase AgreementまたはShare Purchase Agreementであり、その略称からSPA(エスピーエー)と呼ばれる
  • なお、SPAなど契約関係の書類のドラフト・修正などのやりとりをドキュメンテーションという

FA型(M&A)第18話

  • M&Aのアドバイザリーには、大きく仲介型とFA型の2つのタイプがある
  • FA型は、売り手または買い手の一方の側だけに立ち、そちらをサポートする
  • FAの場合、アドバイザーは、売り手または買い手の一方だけから手数料を取ることになる
  • FAはフィナンシャルアドバイザーの略

MOU(M&A)第3話、第11話

  • MOU(エムオーユー)とは、Memorandum of Understanding の略称であり、基本合意書のこと
  • 通常、M&Aでは、買収監査(デューディリジェンス:DD)に入る前に、売り手・買い手(場合によっては対象会社も含む)の間で、MOUを締結する
  • 主な記載内容は、取引条件・DDへの協力・独占交渉期間(エクスクルーシビティ)など

MBO(M&A)第79話

  • MBOは、マネジメントバイアウトのこと
  • Management Buyoutの略称から、MBO(エムビーオー)と呼称される
  • MBOは、日本語では「経営陣による買収」を指し、典型的には、雇われ社長がオーナー株主や親会社から株式を取得し、独立するケースを指す

キーマン(M&A / PE)第10話

  • M&Aにおいて、キーマンは非常に重要な検討事項
  • 例えば、特定のスーパーセールスマンに会社の業績が依存しているような極端なケースでは、スーパーセールスマンの離職が会社業績の悪化につながるリスクがある
  • この点、同業他社による買収の場合、買い手のメンバーによる補完などで業績悪化を回避する余地もあるが、PEファンドによる買収の場合、同業他社によるケースとは異なり、そのような補完が難しい
  • このため、PEファンドは、特定のキーマンに過度に依拠したビジネスへの投資には、消極的となる

機能別型(PE)第24話

キャッシュマルチプル(PE)第50話

  • キャッシュマルチプルとは、「回収金額÷投資金額」のこと
  • ファンドとして、いくら投資し、いくら回収できたかの比率(倍率)を表す指標
  • 一般的には、キャッシュマルチプルの大きい投資の方が、より成功した投資ということができる

キャピタルコール(PE)第45話

  • キャピタルコールとは、PEファンドによる資金調達のこと
  • PEファンドは、普段から資金を保有しているわけではなく、投資を行うタイミングでLP投資家から資金調達を行う。この資金調達のことをキャピタルコールと呼ぶ
  • キャピタルコールには一定の日数が必要となるため、クロージングから逆算して、キャピタルコールをかけることになる

Q&Aシート(M&A)第26話

  • Q&Aシートは、DDの過程でやり取りされるQ&Aが集約されているシートのこと
  • 通常、エクセルベースでやり取りされる
  • DDの最初に、DD専門家から提出される依頼資料リストとフォーマットが異なる場合もあるが、依頼資料リストとQ&Aシートのフォーマットを揃えておくと、同じフォーマットで依頼資料にQ&Aを追加していくことができるので、管理上も便利であり、望ましい

Q&Aの提出(M&A)第26話

  • Q&Aの提出は、一定のルールに沿って行われることが多い
  • 例えば、Q&Aの提出方法は、各DD専門家の質問につき、エクセルなどに集約した上で提出されるケースが多い
  • また、Q&Aの提出頻度については、一定の周期で提出期限が設定されていることが多い。感覚的には、週2〜3回が多いが、1日1回で随時提出の場合も多い
  • Q&Aの提出方法や頻度につき最初に整理しておかないと、売り手・買い手の双方にストレスがかかることになるため、FAやM&A仲介会社が最初にきちんと仕切っておくことが、スムーズな案件進行にはかかせない

Q&Aリスト(M&A)第7話

銀行員のふり(M&A)第32話

  • インタビューなどで、買い手が売り手の会社を訪問する際には、買い手の正体は隠して訪問することが多い
  • M&Aは守秘性が高い取引であり、また従業員の中で噂にもなりやすいため、このようなシーンにおいても情報が漏れないよう、対策を徹底する必要がある
  • ちなみに、実際には、「銀行員による工場見学」や「税務署職員による税務調査」などを装うことが多い
  • 原則、名刺交換もせず、必要最低限のメンバー間でのみに留める

三表(M&A / PE)第8話

  • PL・BS・CFのこと

CoC(M&A)第45話

  • CoCとは、Change of Controlの略称であり、チェンジオブコントロール条項のついている契約を指す
  • チェンジオブコントロール条項とは、株主や代表者が変わった場合、相手方の承諾や相手方への報告が求められる条項のこと
  • 重要な契約にチェンジオブコントロール条項が付いている場合、相手方の同意取得をM&Aの取引実行の前提条件にするケースもある

CP(M&A)第28話、第40話、第55話

  • CPとは、Conditions precedentの略称であり、取引実行の前提条件を指す
  • M&Aの取引の実行に先立ち、必須の要対応事項については、取引実行の前提条件とし、その条件が満たされないとM&Aの取引を行わないとするもの
  • CPでは、クロージングを実施するための前提条件が規定されている。言い換えると、CPが充足されない限り、クロージングは実施されない
  • CPの例としては、許認可の取得や独禁法の届出、チェンジオグコントロール条項がついている重要な契約への対応などが挙げられる

実務者インタビュー(M&A)第26話

  • 実務者インタビューとは、対象会社の実務者に対するインタビューのこと
  • 営業や購買、経理や総務などの実務的な面につき、ヒアリングする
  • オーナー社長の場合、細かいところも自身で把握していることも多いが、やはり実務面は現場の人に聞いた方がより詳細に理解できるケースも多いため、可能であれば実施したい
  • 一方、M&Aという情報開示が限定される話でもあるため、実務者インタビューは必ずしも頻繁に実施できるわけではない点、留意が必要

ストラテジックバイヤー(M&A / PE)第24話

  • ストラテジックバイヤーとは、直訳すると「戦略的買い手」だが、一般的にはM&Aの買い手となる事業会社を意味する
  • ストラテジックバイヤーと対になるのがフィナンシャルバイヤーで、こちらはM&Aの買い手となるPEファンドを意味する
  • 「ストラテジックの買い手としては…」や「フィナンシャルバイヤーの候補先としては…」などのように、会話で用いられる

SPEEDA(M&A / PE)第2話

  • SPEEDAとは、株式会社ユーザベースが提供する経済情報プラットフォームのこと
  • マルチプルの算出には、「SPEEDA」を利用するケースが多い

仲介型(M&A)第18話

  • M&Aのアドバイザリーには、大きく仲介型とFA型の2つのタイプがある
  • 仲介型は、売り手・買い手の双方の間に立ち、交渉を取りまとめる
  • 仲介の場合、アドバイザーは売り手・買い手の双方から手数料を取ることになる

調印事務(M&A)第69話

  • 調印事務とは、M&Aの最終契約の締結(調印)に関わる事務手続のこと
  • 最もシンプルなM&Aの場合、ひとつの株式譲渡契約書の締結で手続が完了する
  • 一方、株式譲渡契約書のみならず、買い手の買収資金や担保契約、また売り手による対象会社の一定期間のサービス契約などが存在する場合、調印事務は煩雑となるため、慎重な調印手続が必要となる

追加開示資料・Q&Aリスト(M&A)第7話

  • 追加開示資料・Q&Aリストとは、買い手から売り手に対し、追加で依頼する資料及びQ&Aのリストのこと
  • 基本的にはM&A仲介会社やFAが取りまとめて、売り手側で準備する
  • 本格的なDDの過程では、資料・Q&Aが数百単位で依頼され、売り手側はその対応に奔走することになる

DA(M&A)第3話

  • DA(ディーエー)とはDefinitive agreement の略称であり、最終契約書のこと
  • 通常、M&Aでは、契約締結からクロージング(資金決済)まで、一定の前提条件充足期間を設ける

ティーザー(M&A)第1話

  • ティーザーとは、別名「ノンネームシート」とも呼ばれ、M&Aの初期検討用に配布される一枚紙のこと
  • 売却対象となっている会社(対象会社)や取引スキームなどの概要が簡単に記載されている。対象会社の名称は非開示(ノンネーム)であり、対象会社を特定できるような情報は含まれていない
  • M&Aの売り案件を受託したM&A仲介会社やFA会社が作成し、買い手候補に打診するために配布される

DDコスト(M&A / PE)第21話

  • DDコストは、法務・財務税務などのDDにかかる費用のこと
  • 通常、DDコストには数百万円から数千万円の費用がかかる
  • このため、M&Aを本格的に検討する場合、買い手側は、PEファンドに限らず、事業会社においても、このタイミングで一定の決裁を取得するのが一般的

DD報告会の場所(M&A)第38話

  • DDの報告会は、買い手側のオフィスや買い手側FAのオフィスなどでも行われることもあるが、法務DDを担当した弁護士事務所で行われるケースが多い
  • 通常、DD報告会には多数のメンバーが出席するため、物理的に広い会議室が必要となるが、弁護士事務所にはそのような広い会議室が多いため
  • また、弁護士の移動時間を減らし、タイムチャージが回るのを避けるという話もある

DD報告会のメンバー(M&A)第39話

  • 各DD報告会には、別のDDを担当しているチームの一部メンバーも参加するのが一般的
  • 例えば、法務DDは弁護士主体のチームが報告するが、その場に買い手だけでなく、財務税務DDやビジネスDDを担当したDD専門家も同席する
  • 他のDDチームの報告内容を聞くことで、各チームが連携しながら、DD検出事項への対応策や企業価値評価への影響などにつき検討する

帝国データ(M&A / PE)第3話

  • 帝国データは、株式会社帝国データバンクのこと。あるいは、同社が作成する信用調査報告書を指す
  • PEファンドやM&Aアドバイザーは、対象会社の概要を把握するため、ホームページなどの確認に加え、株式会社帝国データバンクや株式会社東京商工リサーチなどのレポートを参照することが多い

ディールブレーカー(M&A)第25話

  • ディールブレーカーとは、M&Aの案件を中止せざるを得ないような、重大な事項のこと
  • DDでの検出事項の中には、治癒可能であったり、価格条件などで調整できるものもあるが、ディールブレーカーはそのような治癒や調整が難しい事項を指す
  • 具体的には、許認可や法令遵守の違反などが挙げられる

デットライクアイテム(M&A)第27話

  • デットライクアイテムとは、ネットデットの計算に当たり、有利子負債(デット)と同視できる項目のこと
  • 通常は、簿外債務が多い
  • 具体的には、未払残業代や退職給付債務の積立不足分、デリバティブの未実現損失などが挙げられる

テレビ会議(M&A / PE)第10話

  • M&Aは、そのビジネスの特性上、売り手と買い手の信頼関係の構築が非常に重要な要素となる
  • この点を重視することから、M&Aにおいては、基本的には「Face to Face」でのやり取りが重視される
  • また、事業承継などの場合は、高齢のオーナー社長が売り手となることが多いため、ITリテラシーなどの観点からも、顔と顔を突き合わせた面談が重視されるケースが多い
  • 但し、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、M&Aの場面でもテレビ会議が徐々に活用されつつある

トゥームストーン(M&A / PE)第4話

  • M&Aや金融業界における「トゥームストーン」とは、案件実績の一覧のこと
  • 元々、Tombstone(トゥームストーン)は「墓石」を意味するが、M&A・金融業界で案件の成約を記念して作られる置き物の形が「墓石」と似ているため、トゥームストーンと呼ばれる
  • M&AアドバイザーやPEファンドの案件実績の一覧は、ただの表形式で表示されることもあるが、トゥームストーン形式で表現されることも多い

投資委員(PE)第21話

  • 投資委員は、投資委員会の構成メンバー
  • PEファンドの意思決定は、投資委員会で決定されるため、実質的にその意思決定をするメンバーのこと
  • 投資委員は、ファンド運営会社であるGPのメンバーだけで構成されることもあれば、ファンドのLP投資家(ファンドに出資だけして、運用はGPに任せている投資家)が参加するケースもある

投資委員会(M&A / PE)第4話、第11話

  • 投資委員会とは、一般的なPEファンドにおける意思決定機関のこと
  • 新規案件の投資判断や、既存案件のExitの判断などを行う
  • 各PEファンドで、具体的にどのような事項が投資委員会の決裁事項となっているかは不明であるが、投資実行(Entry)と投資回収(Exit)の意思決定は投資委員会で為されているのではないかと推察される

ドライパウダー(PE)第17話

  • ドライパウダーとは、ファンドの未投資残高のこと
  • 例えば、300億円のファンドのうち、投資実行済の残高が120億円であれば、残りの未投資残高180億円がドライパウダーにあたる
  • ファンドの行動原理として、IRRの改善も重要であるが、一定のハードルレートを超えた場合は、ドライパウダーを削減すべく、ユーセージを多くしたいというインセンティブが働く

表明保証(M&A)第56話

  • 表明保証は、株式譲渡契約などにおいて、契約当事者が相手方当事者に対し、一定の時点における一定の事実につき、その真実性及び正確性を表明し保証するもの
  • 英語でRepresentations and Warranties と表記され、その略称から「レプワラ」と呼ばれる
  • 表明保証の機能として、後述のリスク分担機能や情報開示機能が挙げられる
  • 表明保証により、例えば財務諸表の正確性や簿外債務の不存在などにつき、売り手から買い手に対し表明し保証する
  • 表明保証に違反した場合は、損害賠償の対象となるのが一般的

VDR(M&A)第26話

  • VDRとは、バーチャルデータルーム(Virtual Data Room)の略称のこと
  • M&AのDDにおいては大量の資料が開示されることになるが、かつてはデータルームとして特定の部屋に現物資料が集められ、そこでDD専門家が閲覧していた
  • その後、資料はデータでやり取りされるようになり、数年前まではCD-RやDVDにデータ一式が保管され、不足分をメールで補完していた
  • 最近は、クラウドシステムを通じて、オンライン上でデータがやり取りされるケースが増えている

フィナンシャルバイヤー(M&A / PE)第24話

プール制(M&A / PE)第1話

  • M&Aアドバイザリー会社やPEファンドの場合、ディールヘッドとなるシニア層と、現場で手を動かす若手層の大きく2層から、ディールチームが構成されることが多い
  • この場合、シニア層と若手層がライン制で固定されているケースもあれば、若手層がプール制になっており、個別ディールごとにシニア層と若手層が適宜チームアップされるケースもある
  • プール制が取られる場合、各自のスキルセットや業界知見、手元の繁忙状況などからディールチームが組成される

ブティック(M&A)第1話

  • ブティックとは、特定のセクターや規模感の案件をターゲットとして取り扱う、小型のM&Aアドバイザリー会社のこと
  • M&A仲介やFA(フィナンシャルアドバイザー)業務を行う会社は増えており、個人や数名で構成される小規模な会社も多い

プレクロ(M&A)第75話

  • プレクロとは、プレクロージング(Pre-closing)の略称であり、クロージングに先立って実施される必要書類の確認などのこと
  • クロージングの当日になって、必要書類が不足していることが発覚するような事態を避けるため、クロージングの数日から1週間程度前に実施されるのが一般的
  • 誓約条項の内、クロージング前の誓約のことをプレクロ事項と呼ぶが、そちらとは意味が違うので注意が必要

プレクロ事項(M&A)第28話、第40話、第55話

  • プレクロ事項とは、Pre-closing covenantsのことであり、取引実行前の誓約事項を意味する
  • ある当事者から相手方に対し、一定の義務の履行を誓約するものである
  • 具体的には、許認可の取得やDD検出事項への対応、チェンジオブコントロール条項への対応などが挙げられる

補償(M&A)第57話

  • 補償は、契約の相手方に表明保証違反又は契約上の義務違反があり、それに伴って損害が生じた場合、その損害の補填を相手方当事者に請求するもの
  • 英語でIndemnificationと表記され、「インデム」と呼称されることもある
  • 通常、補償は無制限に求められるものではなく、金額的・時間的な上限が設定されることが多いが、この辺りは後述する

補償条項における特別補償(M&A)第39話

  • 特別補償とは、補償条項の中でも発生の蓋然性が高いと見込まれる特定の事項につき、他の補償条項とは区別して、金額・期間の面から手厚く規定する条項のこと

ポスクロ事項(M&A)第28話、第40話、第55話

  • ポスクロ事項とは、Post-closing covenantsのことであり、取引実行後の誓約事項を意味する
  • ある当事者から相手方に対し、一定の義務の履行を誓約するものである
  • 具体的には、事業の引継義務や競業避止義務などが挙げられる

MAC(M&A)第55話

  • MACとは、Material adverse changeの略称であり、「対象会社に重大な悪影響を及ぼす」事由のこと
  • MAC事由が発生した場合、対象会社の価値が毀損される状況に陥るおそれがあるため、買い手としてはM&Aの取引中止を望むこととなる
  • MACは、Material Adverse Effectという表現の場合もある

マネジメントインタビュー(M&A)第26話

  • マネジメントインタビューとは、経営陣(マネジメント)に対するインタビューのこと
  • DDの一環で実施され、事業内容や経営方針についてヒアリングする
  • また、オーナー企業の場合、オーナー(株主)とマネジメント(経営者)が同一であることが多いため、マネジメントインタビューは「経営陣」かつ「売り手」へのインタビューとなる

マルチプル(M&A / PE)第2話、第12話

  • マルチプルとは、企業価値評価(バリュエーション)手法のひとつであるマルチプル法で用いられる「倍率」のこと
  • 上場会社の「事業価値(EV)÷EBITDA」で算出されるEBITDAマルチプルのことを「マルチプル」と呼ぶのが一般的
  • M&Aの対象となる対象会社と類似する上場会社の指標を参照し、マルチプルを算出する
  • M&Aの場合、企業価値評価(バリュエーション)の手法としてDCF法やマルチプル法、修正純資産法などがあるが、初期的な価格感を把握するためには、「マルチプル法」や「時価純資産+のれん(営業権)法」が用いられることが多い

モデル(M&A / PE)第8話

  • モデルとは、財務モデルのこと。フィナンシャルモデルやプロジェクションモデルとも呼ばれる
  • PEファンドやFAなど、M&Aに関わる者にとって、モデルを回す能力は基本的なスキルと言える
  • 特に、若手はいかに速く正確にモデルを回すことができるかで、業務効率が劇的に変わる

ユーセージ(PE)第17話

  • ユーセージ(usage)とは、投資実行額のこと
  • ファンドの行動原理として、IRRの改善も重要であるが、一定のハードルレートを超えた場合は、ドライパウダーを削減すべく、ユーセージを多くしたいというインセンティブが働く

ラストルック(M&A)第15話

  • ラストルックとは、入札の場面における、条件引き上げの機会のこと
  • 売り手は、買い手にラストルックを与えることで、最も良い条件で売却することができる
  • 買い手は、ラストルックで提示された条件で札入れすることで、買収を実現することができる
  • 双方にとって望ましいものではあるが、狐と狸の化かし合い的な部分があり、売り手側は例え他の札が入っていなくても、さも他の札が入っているように振る舞うことも多い

レーマンテーブル(M&A)第18話

  • レーマンテーブルとは、M&Aで一般的な手数料の計算式のこと
  • 階段状に手数料を計算していく

レファレンス(M&A / PE)第33話

  • レファレンスとは、その人物の評判のこと
  • 経営者の良し悪しによって会社の業績は大きく変わるため、誰が投資先の社長になるかは、ファンドにとって非常に重要
  • このため、外部招聘・内部昇格のいずれの場合も、新社長のレファレンスをチェックするのが一般的
  • ファンドが有する人的ネットワークで辿れる場合もあれば、外部のレファレンスサービスの専門業者に委託する場合もある

レプワラ(M&A)第28話

以上

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