目次
MBOとはM&Aスキームの一種で、経営陣による企業/事業買収を意味します。
MBOのスキームは、買収資金の調達方法に応じて、大きく3つに分けられます。
- 自己資金型MBO
- デットMBO
- ファンドMBO
自己資金型MBOは、経営陣が買収資金を有している場合。
デットMBO(ローン型MBO)は、買収資金を外部から調達する場合で、金融機関から調達する場合。
ファンドMBOは、買収資金をファンドから調達する場合です。
本記事では、これらの3類型につき個別に検討していきます。
なお、本記事は入門的な内容になっていますので、より詳しくMBOの全体像を知りたい方は、【図解】MBOとは?活用場面やスキーム、メリット・デメリットなどをご覧ください。
また、本記事の内容はこちらの動画でもご覧いただけます。
《執筆者》
PEファンド・M&Aアドバイザリーの実務経験があるSOGOTCHA(ソガッチャ)スタッフが執筆しました。
MBOの3類型
MBO(マネジメントバイアウト)は、
- 経営陣に買収資金はあるか?
- 買収資金を誰から調達するか?
という違いによって、大きく3つの類型に区別できます。
- 経営陣に買収資金あり…自己資金型MBO
- 経営陣に買収資金がなく、銀行から調達…ローン型MBO(デットMBO)
- 経営陣に買収資金がなく、ファンドから調達…ファンドMBO
以下、これらの3類型につき個別に検討していきます。
1. 自己資金型MBO
MBOのスキームを検討するにあたり、経営陣に買収資金はあるかどうかということが1つの判断軸となります。
ここで、経営陣が企業や事業を買収するための資金を有している場合、経営陣の自己資金による自己資金型MBOが実施可能です。
株式価値が数百万円程度の中小企業であれば自己資金型MBOの余地もありますが、株式価値が数千万円となると、自己資金では足りず、買収資金の外部調達が必要となるケースが一般的です。
このように、株式の取得資金につき外部資金の調達を検討する場合、後述のローン型MBOやファンドMBOが選択肢として考えられます。
なお、自己資金型MBOのスキームは【図解】自己資金のみでMBOをする場合のスキームで解説しています。
2. ローン型MBO(デットMBO)
ローン型MBOは、金融機関からの借入金(ローン)により買収資金を賄うMBOの類型です。
ローン型MBOも、後述のファンドMBOも、外部から資金を調達するという点は同じですが、買収資金の調達先が異なります。。
ローンという負債(=デット)によるMBOであることから、デットMBOと呼ばれることもあります。
なお、ローン型MBOのスキームは【図解】ローンを利用したMBOのスキームで解説しています。
3. ファンドMBO
ファンドMBOは、ファンドからの出資金(株式)で買収資金を調達するMBOの類型です。
金融機関からの借入金で買収資金を調達するローン型MBOに対し、ファンドMBOはファンドからの出資金(株式)で買収資金を調達します。
資本である株式を用いたファンドMBOの場合、会社の経営権である株式(=議決権)につき、一定程度をファンドが有することになります。詳しくは、【図解】MBOの資金調達方法別のメリットとデメリットを比較!ファンドMBOの場合をご参照ください。
なお、ファンドMBOのスキームは【図解】ファンドを利用したMBOのスキームで解説しています。
まとめ
以上が、MBOの3つのスキーム(自己資金型MBO・ローン型MBO・ファンドMBO)の選び方です。
なお、本記事の内容はこちらの動画でもご覧いただけます。
また、SOGOTCHA(ソガッチャ)ではオンラインでM&Aの相談を受け付けています。
PEファンド・M&Aアドバイザリーの実務経験があるSOGOTCHA(ソガッチャ)スタッフがサポートしますので、ぜひお気軽にご相談ください。