目次
事業価値、企業価値、株式価値の3つの言葉。
非常に似ていますが、それぞれ意味が異なります。
特にM&Aの現場においてはこれらの言葉は明確に区別されて用いられていますので、それぞれの意味するところにつき、正確に理解しましょう。
また、本記事の内容はこちらの動画でもご覧いただけます。
《執筆者》
PEファンド・M&Aアドバイザリーの実務経験があるSOGOTCHA(ソガッチャ)スタッフが執筆しました。
事業価値とは
事業価値とは、会社の事業が生み出す価値のことです。
事業価値の算出方法として、通常、ディスカウンテッドキャッシュフロー法(DCF法)やマルチプル法などが用いられます。
DCF法やマルチプル法については、それぞれ次の記事で詳しく解説しています。
▽関連記事:【図解】インカムアプローチのDCF法の計算方法【企業価値評価】
▽関連記事:【図解】マーケットアプローチのマルチプル法の計算方法【企業価値評価】
企業価値とは
企業価値とは、事業価値と現預金の合計額のことです。
なお、企業価値は会社の債権者と株主に帰属することとなるため、それぞれ債権者価値と株主価値と呼ばれます。
ここで、債権者価値に相当するのが、有利子負債の金額です。
株式価値とは
株式価値とは、企業価値のうち、株主に帰属する価値のことです。
上述の通り、企業価値は債権者価値と株主価値に分かれますが、企業価値のうち、債権者価値に当たる有利子負債を除いた金額が株主価値です。
M&Aの実務における株式価値の算出方法
実務上、株式価値は以下のステップで計算されます。
- まず、DCF法やマルチプル法により、事業価値を計算する
- 次に、事業価値に現預金を加算する
- 続いて、事業価値と現預金の合計額から、有利子負債を控除する
- 上記1~3の結果として、株式価値が算出される
まとめ
さて、今回は事業価値・企業価値・株式価値の違いについて整理しました。
今一度まとめると、以下の通りです。
- 事業価値…会社の事業が生み出す価値
- 企業価値…事業価値と現預金の合計額
- 株式価値…企業価値のうち、株主に帰属する価値
なお、本記事の内容はこちらの動画でもご覧いただけます。
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