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M&Aは会社を取引対象としているため、その取引価格が多額になる事が一般的です。
そのため、買収資金を提供するファイナンサーの立場で、金融機関が登場します。
なお、M&Aに登場する関係者の全体像については【図解】M&Aの当事者とそれを取り巻く関係者の役割とはで詳しく取り上げていますので、まずはこちらを読んでから本記事に進むのがおすすめです。
また、本記事の内容はこちらの動画でもご覧いただけます。
《執筆者》
PEファンド・M&Aアドバイザリーの実務経験があるSOGOTCHA(ソガッチャ)スタッフが執筆しました。
M&Aにおける金融機関の役割とは
M&Aにおける金融機関の主たる役割は、買い手の買収資金(M&Aファイナンス)を提供することです。
買い手の買収資金を提供する(ファイナンスを提供する)ことから、このような場合金融機関のことをファイナンサーと呼びます。
また、ファイナンサーとして資金を提供するだけではなく、場合によってはM&A専門家と同様、M&A取引の仲介やFA(フィナンシャルアドバイザー)業務を担う場合もあります。
今回は金融機関のファイナンサーとしての役割に着目し、金融機関が提供する買収資金(M&Aファイナンス)の類型につき、代表的な以下の2つを取り上げます。
- 通常のローン(コーポレートローン)
- LBOファイナンス(LBOローン)
以下、これらの内容につき、個別に検討します。
M&Aファイナンスの方法①:通常のローン(コーポレートローン)
通常のローンは、買い手の信用力に基づき、買い手に買収資金を提供するものです。
通常のローンにおいては、M&Aの買い手は個人ではなく会社であることが一般的であるため、「会社に対する通常のローン」ということでコーポレートローンと呼ばれることも多くあります。
M&Aファイナンスの方法②:LBOファイナンス(LBOローン)
続いて、LBOファイナンス(LBOローン)につき検討します。
LBOファイナンス(LBOローン)は、買い手の信用力ではなく、対象会社の信用力に基づき提供される買収資金です。
先述の通常のローンは買い手の信用力に依拠して提供されるため、買い手の信用力が乏しい場合は十分に提供されません。
一方、LBOファイナンス(LBOローン)の場合、対象会社の信用力に基づきファイナンスが提供されるため、買い手の信用力が乏しくとも、対象会社の信用力に基づいて十分な買収資金を調達することができる場合があります。
まとめ
さて、今回はM&Aにおける金融機関の役割について取り上げました。
なお、本記事の内容はこちらの動画でもご覧いただけます。
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