阿波銀行の人材戦略|永代取引を支える人材の育成

阿波銀行の人材戦略|永代取引を支える人材の育成

阿波銀行の人材戦略|永代取引を支える人材の育成

この記事では、阿波銀行の中期経営計画統合報告書などを基に、同行の人材戦略にフォーカスして整理しています。

同行の人材戦略のポイントは、以下の通りです。

・永代取引による顧客満足を通じたエンゲージメント向上を企図

・同行が蓄積した永代取引のノウハウに基づく人材育成の実施

以下、詳しく見ていきます。

永代取引を通じたエンゲージメントの向上

永代取引を通じたエンゲージメントの向上

(出所:統合報告書

阿波銀行の経営戦略のキーワードが「永代取引」です。世代を超えた息の永い取引を継続し、地域やお客さまの永続的な発展に寄与していくことを掲げています。

同行は、永代取引による「お客さま感動満足(CIS)」の創造を通じ、従業員エンゲージメントを高めていくことを企図しています。

また、同行が目指す職員像として、こちらの3つが挙げられています。

・働くことを通じて自己を高めようと自ら考えて行動する職員

・高い人格と見識を備え、人間としての魅力あふれる職員

・地域の発展とともに当行の成長に貢献する職員

永代取引を支える人材の育成

永代取引を支える人材の育成

(出所:統合報告書

阿波銀行は、永代取引を支える人材を育成すべく、以下のような施策を実施しています。

冊子「永代取引の理念と実践」

阿波銀行の人材戦略の特徴が冊子「永代取引の理念と実践」です。同行は、長年に亘り培ってきた中小企業取引に関する考え方や知識・ノウハウを整理し、同冊子にまとめています。この冊子は、従業員の自己研鑽や集合研修・勉強会などで活用され、永代取引営業のレベル向上につなげられています。

専門人材の育成

顧客への丁寧なコンサルティングを実践すべく、専門機関へのトレーニー派遣や資格取得を通じ、各従業員のレベルアップと専門知識の習得を支援しています。

デジタル人材の育成

テクノロジーの進化と顧客ニーズの多様化に対応すべく、デジタル人材の育成を強化しています。具体的には、以下の4つの視点から育成を強化しています。

本部専門人材の育成:データ分析、マーケティングなど

本部業務のレベルアップ:業務改善、RPAの活用など

本部・営業店のコンサルティング強化:DX支援/業務改善コンサルティングなど

組織力の向上:従業員のITリテラシー向上

若手の成長支援

社会人・銀行員としての基礎知識習得と同期同士の関係構築のため、1〜3年目までの間、重点的に研修を行います。

・1年目:新入行員研修会(約1ヶ月)やフォロー研修(インターバル研修5ヶ月)

・2〜3年目:キャリアパスに応じた実務研修

また、3年間を通じて定期的にキャリア研修・キャリアコンサルティングを行い、自律的なキャリア形成を支援しています。

チューター・指導員・メンター

新入行員1名に対し、チューター1名・新入行員指導員1名が付き、業務習得をサポートしています。また、別の職場の先輩行員がメンターとして若手行員をフォローし、新入行員の早期自律を支援しています。

集合研修+OJT

集合研修とOJTの利点を組み合わせた人材育成手法FST(フィールドセールストレーニング)による人材開発に取り組んでいます。具体的には、同一エリア内・別店舗の先輩行員と若手行員が同行し、顧客を訪問・開拓するものです。所属部店以外の先輩行員のノウハウを学べる機会が提供されている点、比較的珍しい取組みと思われます。

マネジメント研修

次世代の幹部・リーダーの育成に向けた各種マネジメント研修を実施しています。また、四国アライアンス4行でインターバル研修を開始し、人材交流を図っています。

セルフアンドバンス制度

新しいスキル・知識を身に付ける学習機会を支援すべく、自己研鑽にかかる費用を年5万円までサポートします。

職場環境整備|働きやすさと働きがい

多様な人材が活躍できる雇用形態・キャリア・働き方などの「働きやすさ」と自身の仕事に誇りとやりがいを感じられる「働きがい」の両面からDE&Iを推進しています。

まとめ

最後にまとめです。この記事では、阿波銀行の人材戦略にフォーカスして整理していました。同行の人材戦略のポイントは、以下の通りです。

・永代取引による顧客満足を通じた従業員のエンゲージメント向上を企図

・同行が蓄積した永代取引のノウハウに基づき、人材育成の実施

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