京都銀行の人材戦略|コンサル・GX・DX・新業務

京都銀行の人材戦略|コンサル・GX・DX・新業務

京都銀行の人材戦略|コンサル・GX・DX・新業務

この記事では、京都銀行(京都フィナンシャルグループ)の中期経営計画統合報告書などを基に、同行の人材戦略にフォーカスして整理しています。

同行の人材戦略のポイントは、以下の通りです。

・人材戦略は経営戦略と連動し、「総合ソリューション企業」の実現を担うための人材育成・配置が計画されている

・人材育成方針のキーワードは3つの「シンカ」=「新化」「進化」「深化」

・主な育成対象は「コンサルティング」「事務中核」「GX」「DX」「新業務」の専門人材

以下、詳しく見ていきます。(同行の資料では「人財」という表記が用いられていますが、本記事では他記事と表記を合わせる観点から「人材」となっている点、ご容赦ください)

人材戦略の全体像

人材戦略の全体像

(出所:中期経営計画

京都銀行は2000年以降、「広域型地方銀行」として広域化戦略により地域・事業領域の両面で拡大を進めてきました。この戦略を可能にした要因の一つが、新たなマーケットで質の高いソリューションを提供する人材を継続的に排出してきたことです。直近の人材戦略も、経営戦略と連動し、事業戦略を担う人材を育成・配置することが計画されています。

今次中期経営計画では、持株会社体制への移行に伴い、「総合ソリューション企業」としての飛躍を目指していることから、「全従業員の意識改革・考動改革を推進する」とともに「さらに拡大する事業領域に対応した人材育成・人材配置の実現」が重要であるとしています。これらの実現のため、以下のような「人的資本経営 実践プロジェクト」を立ち上げています。

エンゲージメント経営の実践

銀行が、従業員の成長や活躍を支援することにより、全従業員が自身の成長と活躍に向けて自律的に取り組むことで、これまで以上に仕事に熱意を持ち、銀行に対する貢献意欲をモテる組織風土を醸成し、企業価値の向上につなげる。

成長機会・活躍機会の拡充

新たな事業領域の拡大に対応していくために、成長機会・活躍機会の拡大を発信し、行員の自発的・意欲的な取り組みを引き出す。

適所適材での人材育成・配置

人材データを活用した人材育成ならびに人材配置を実践していくとともに、新規事業分野・戦略分野における要員を「戦略人材」として養成する。

人材育成方針

同行は、人材育成方針として、こちらの3つを掲げています。

・一人ひとりが「京都銀行グループの人材」として、新たな活躍フィールドで意識と行動を「新化」する。

・全員が自らキャリアを描き、自主的・自律的に能力の再開発(リスキリング)を行い「進化」する。

・多様性の中においても共通の価値観を有し、組織パフォーマンス最大化に向け「グループ一体感」を「深化」する。

人材育成|コンサル・GX・DX等専門人材の育成

人材育成|コンサル・GX・DX等専門人材の育成

(出所:中期経営計画

同行は、育成対象として以下のような人材を掲げています。

・コンサルティング人材:法人顧客の多様化する経営課題や個人顧客のライフステージに沿った提案について、多様かつ高度なコンサルティング営業を実践できる人材

・事務中核人材:店頭マネジメントや高難度業務など、安定的な内部体制と事業基盤構築において中核的な役割を担う人材

・GX人材:炭素会計アドバイザー資格の取得推進

・DX人材:DXスペシャリスト(本部。デジタル技術やデータ活用に精通し、当行全体のDX推進を牽引できる人材)、DXアドバイザー(法人営業。京都銀行が提供するデジタルサービスツールを活用して事業先のDX支援ができる人材)、デジタル・サポーター(全行員。京都銀行のデジタルサービス全般の操作方法や活用方法等を顧客に説明・サポートできる人材)

・新業務への取り組みを支える専門人材

特に、「コンサルティング人材」については、京都銀行グループ各社のソリューション機能を駆使する人材として強化対象となっています。

人材育成|行内認定制度

人材育成|行内認定制度

(出所:中期経営計画

行内認定制度を通じて、コンサルティング人材を1,000名体制(法人600名、個人300名、ローン100名)事務中核人材を200名体制とする計画です。

人材育成|ジェンダー・ダイバーシティ

人材育成|ジェンダー・ダイバーシティ

(出所:中期経営計画

「みらいデザインプログラム」という推進プログラムを設置し、女性法人総合営業担当者の育成や管理・経営階層における女性役席比率の向上、男性育児休暇取得率の向上などが挙げられています。

まとめ

最後にまとめです。この記事では、京都銀行(京都フィナンシャルグループ)の人材戦略にフォーカスして整理しました。同行の人材戦略のポイントは、以下の通りです。

・人材戦略は経営戦略と連動し、「総合ソリューション企業」の実現を担うための人材育成・配置が計画されている

・人材育成方針のキーワードは3つの「シンカ」=「新化」「進化」「深化」

・主な育成対象は「コンサルティング」「事務中核」「GX」「DX」「新業務」の専門人材

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